去年(2006年)初頭に発表されたコニカミノルタのカメラ事業撤退は、フィルムの一眼レフはミノルタ、コンパクトデジカメはコニカ系、そしてデジタル一眼レフはコニカミノルタを使っていた私にとっては、なかなか衝撃的でした。しかし、その一方で、元々オーディオビデオ製品で好きなメーカーであるソニーが、デジタル一眼レフについては引き継ぐとの発表で嬉しく思う自分がいました。
アナログ方式ながらCCDを使ったマビカから、いわゆるスチルカメラ事業に取り組みたいという長年の思いが、サイバーショットシリーズに続いていきます。恐らく、DSC-R1でひとつの完成を見たように思います。
2005年にコニカミノルタと共同でデジタル一眼レフの開発をはじめたと聞いたとき、ちょっと複雑な思いでした。同じマウントで二つのメーカーが、しかもボディの基本設計を共同で行うとなると、その差別化が難しいからです。現在のフォーサーズマウントのオリンパスとパナソニックの関係に似ています。それが一社になることでユーザーも混乱せずに済みました。
また、長年、写真・カメラを愛好している人はおわかりになると思いますが、ミノルタは技術力があるのに、そして大阪の会社なのにお世辞にも商売が上手くありませんでした。
元ミノルタの人や元コニカの人(余り残ってないそうですが)がソニーに転籍し、そして、ソニーのスタッフが元ミノルタの開発本拠地である大阪へ移って開発を続けている、現在のαデジタル。
先日より発売されたα700ではまだまだ中級機ということで評価が高くはないですが、ユーザーにとっては安心の一台に仕上がっていました。元々のミノルタユーザーではなくても、初めてデジタル一眼レフで本格的な写真を楽しもうという人にもお勧め出来ます。
ですので、コニカミノルタがソニーに事業譲渡し、また、ソニーがα事業を続けているのは良いと思っているのです。
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